販売目標なんてなくなればいいのに…
営業職や販売職に従事される方なら一度はそう思ったことがあるのではないでしょうか。
通常、販売目標は1年、半期単位など決まった区切りで目標数値が設定されます。それを達成するために営業計画を立てます。
しかし、販売目標を立てるだけでは十分では
ありません。目標を達成するためには、目標設定のコツや目標管理の方法、目標達成のための行動などを知っておく必要があります。
営業職の販売目標の意味・意義とは何か、そして目標設定のコツや成功事例を見てみます。
販売目標は、単に数字を追うだけではなく、企業や部門、個人の目的や方向性を明確にし、営業活動の質や効率を高めるための重要なツールです。販売目標を適切に設定し、管理し、達成することで、営業マンは自分の成長や評価の指標となります。
目標の意味・意義とは?
営業目標の意味・意義とは、以下のようなものです。
- ビジョンやミッションに沿った経営目標との整合性を保つこと
- 営業マンの成長や評価の指標となること
- 営業プロセスや活動の改善や最適化のためのヒントとなること
- 営業成果や効果の測定や分析のための基準となること
販売目標は、単に数字を追うだけではなく、企業や部門、個人の目的や方向性を明確にし、営業活動の質や効率を高めるための重要なツールなのです。
営業目標の立て方とは?
営業目標の立て方には、いくつかの手法があります。ここでは、代表的な3つのフレームワークを紹介します。
SMARTの法則
SMARTの法則とは、次の5つの頭文字を取った目標設定方法です。
- Specific(具体的である)
- Measurable(測定可能である)
- Attainable(達成可能である)
- Relevant(経営目標との適合)
- Time-bound(期限がある)
SMARTの法則を活用して営業目標を立てる際のポイントをまとめました。
- Specific(具体的である):「売上を上げる」という抽象的な目標ではなく、「新規顧客を10人獲得する」という具体的な目標を設定する。
- Measurable(測定可能である):「頑張る」という主観的な目標ではなく、「アプローチ数を50件にする」という客観的に測定できる目標を設定する。
- Attainable(達成可能である):「売上を10倍にする」という現実離れした目標ではなく、「売上を10%増やす」という達成可能な目標を設定する。
- Relevant(経営目標との適合):「自分のスキルアップのために」という個人的な目標ではなく、「企業のビジョンやミッションに沿った」という経営目標との適合性のある目標を設定する。
- Time-bound(期限がある):「いつかは」という曖昧な目標ではなく、「3ヶ月後までに」という期限のある目標を設定する。
ベーシック法
ベーシック法とは、目標項目、達成基準、期限設定、達成計画の4つのステップで構成される基礎的な目標設定のフレームワークです。
- 目標項目:「4,000万円」などの数値目標を設定
- 達成基準:何をもって目標達成といえるのかを設定
- 期限設定:達成期限を設定
- 達成計画:達成までの具体的なプランを設定
達成計画は、目標項目をブレイクダウンして具体的に考えることが大切です。例えば、1件あたりの成約単価が80万円とすると、50件の契約で4,000万円です。1年間は約52週なので週に1件の契約を目指し、そのために必要な新規顧客へのアプローチ数や既存顧客への訪問数を逆算します。
3点セット法
3点セット法とは、テーマ、達成基準、達成手段の3つの項目を具体的に掘り下げていく目標設定の手法です。
- テーマ:達成したい目標を決める。この段階では抽象的な目標で良い。
- 達成基準:設定したテーマをSMARTの法則に沿って具体化する。
- 達成手段:達成基準を達成するために必要な行動や手法を考える。
3点セット法は、目標設定のプロセスを明確にすることで、目標の優先順位や重要度を見極めやすくするメリットがあります。
販売目標の成功事例とは?
販売目標を達成するためには、目標設定だけではなく、目標管理や目標達成のための行動も重要です。ここでは、販売目標の成功事例を紹介します。
事例1:販売目標を可視化してモチベーションを高める
あるIT企業の営業部では、販売目標を可視化することで、営業マンのモチベーションを高めました。具体的には、以下のような方法です。
- 壁に大きなホワイトボードを設置し、営業目標や達成状況を書き込む
- 営業目標を個人別、チーム別、部門別に分けて表示する
- 営業目標の達成度を色分けして視覚的にわかりやすくする
- 営業目標の達成者にはバッジや賞状授与などの表彰を行う
このように、販売目標を可視化することで、営業マンは自分の目標や成果を常に意識するようになり、競争心や達成感を感じるようになりました。また、チームや部門の目標も共有することで、協力や連携の意識も高まりました。結果として、販売目標の達成率は大幅に向上しました。
事例2:販売目標をPDCAサイクルで管理する
ある不動産会社の営業部では、販売目標をPDCAサイクルで管理することで、営業活動の改善や最適化を行いました。具体的には、以下のような方法を取りました。
- Plan(計画):販売目標を設定し、達成するための具体的なアクションプランを立てる
- Do(実行):アクションプランに沿って営業活動を実行する
- Check(評価):営業活動の結果や達成状況を定期的に確認し、分析する
- Act(改善):営業活動の問題点や改善点を見つけ、次のアクションプランに反映する
このように、販売目標をPDCAサイクルで管理することで、営業マンは自分の営業活動の効果や課題を客観的に把握するようになり、自己改善や学習の機会を増やすようになりました。また、営業マネージャーも営業マンのサポートやフィードバックを行いやすくなりました。結果として、販売目標の達成率や営業スキルの向上が見られました。
まとめ
営業職の販売目標の意味・意義とは何か、そして目標設定のコツや成功事例を見てみました。販売目標は、単に数字を追うだけではなく、企業や部門、個人の目的や方向性を明確にし、営業活動の質や効率を高めるための重要なツールです。販売目標を適切に設定し、管理し、達成することで、営業マンは自分の成長や評価の指標となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
販売目標なんてなくなればいいのに…